『エルヴィス・オン・ステージ（Elvis: That’s the way it is）』

公開日：2021/11/23

1970年、ラスベガスのインターナショナル・ホテルでおこなわれたエルヴィス・プレスリー（Elvis Aron Presley）のライブ公演とリハーサルを記録したドキュメンタリー作品が映画『エルヴィス・オン・ステージ（Elvis: That’s the way it is）』です。1970年公開のアメリカ作品になります。１コンサートを記録したものではなくディナー・ショーやカクテル・ショーなど1970年7月19日から9月9日までに撮影された動画を編集しています。

映画『エルビス・オン・ステージ』予告編 Trailer 1970.

エルヴィス・プレスリー（Elvis Presley）はRCAビクターと契約する以前に5枚のシングル・レコードをリリースしていて、この時点で黒人の歌うリズム・アンド・ブルースをカントリー・アンド・ウエスタンのように歌ってしまう歌手、それも腰を振りながら歌う歌手と評されていました。RCAビクターと契約後はトム・パーカー（Tom Parker）がマネジメントをすべて取り仕切り1956年1月に６番目のシングル曲ハートブライク・ホテル（Heartbreak Hotel）を発売、7週間連続1位のヒット曲になりました。

映画『エルヴィス・オン・ステージ』より Heartbreak Hotel original source 1970.

1956年の1年間だけで5枚のシングル・レコードをリリースして全曲1位のヒット・チャートを達成しています。トータルでは35週間1位にランキングされていた歌手がエルヴィス・プレスリーです。1956年8月に録音された曲が「やさしく愛して（Love Me Tender）」です。元々は1861年に発表された「オーラ・リー（Aura Lee）」が原曲で作曲はジョージ・R・プールトン（George R.Poultin）です。音源は残っていません。歌詞を変えてLove Me Tenderになりました。

映画『やさしく愛して』予告編 Trailer 1956.

映画製作会社である20世紀フォックスより映画出演のオファーを受けたエルヴィス・プレスリーは本格派の俳優を目論見て喜んだそうですがこの映画『やさしく愛して（Love Me Tender）』はミュージカルの要素を取り入れた西部劇であり製作時のタイトルはThe Reno Brothersでした。エルヴィス・プレスリーが出演し、映画公開よりも先にヒットしていたLove Me Tenderを挿入曲としたことでタイトル自体が変わりました。

映画『エルヴィス・オン・ステージ』明日に架ける橋 original source 1970.

マネージャーのトム・パーカー（通称をトム大佐）が1960年から1969年まで映画出演の長期契約をおこなったことでエルヴィス・プレスリーは数多くの映画出演をはたしますが、ロケーションが優先してしまい全く歌手としてのコンサート・ツアーができなくなりました。ただしオリジナル・サウンド・トラック盤レコード発売という新しいレコードのセールス方法が生まれたのも画期的なことになります。

映画『エルヴィス・オン・ステージ』 Mystery Train / Tiger Man original source 1970.

映画出演契約が終了した1970年からエルヴィス・プレスリーは歌手活動を再開しこの映画『エルヴィス・オン・ステージ』が製作されました。エルヴィスはパスポートが不必要だったカナダを除いてワールド・ツアーをおこなった事はありません。1977年8月16日に自宅で死去。42歳の若さでした。

映画『エルヴィス・オン・ステージ』この胸のときめきを original source 1970.

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