『 恋(The Go-Between)』ジョセフ・ロージー監督が描いた苦く切ない夏の日の思い出

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映画 『 恋(The Go-Between)』は1970年製作、翌1971年に公開されたイギリス作品です。監督は赤狩りを逃れてイギリスに亡命したジョセフ・ロージー(Joseph Losey)監督で、イタリアではアンドレア・フォルツァーノ(Andrea Forzano)と別名を使っていますが同一人物です。

映画 『 恋 』 Film 1  1971.

映画 『 恋 』 Film 2  1971.

原作はL・P・ハートレー(Leslie Poles Hartley)が書いた小説「恋を覗く少年」です。日本では出版社が変わった時に題名を単に「恋」に変えてしまっていますが、小説「恋を覗く少年」と小説「恋」は同じものです。音楽を担当したのはミシェル・ルグラン(Michel Legrand)、主演はジュリー・クリスティ(Julie Frances Christie)、アラン・ベイツ(Alan Bates)です。

映画 『 恋 』 opening credits Theme Music  1971.

映画タイトルの The Go-Between を直訳すると とりもち(取り持つ) になります。身分の高い女性と使用人の男との逢引きの手助けする少年時代を回顧するシーンから映画は始まります。

映画 『 恋 』 original sound track  1971.

この映画 『 恋 (The Go-Between)』は身分の差を越えていく恋愛を描いているのではなく、身分の差がある男女の逢引きのために伝達役をおこない、さらには大人の男女の愛し方を目の当たりに見る事になる12歳の少年の心情を中心軸にして展開していきます。

映画 『 パリの灯は遠く 』 予告編 Trailer 1976.

監督であるジョセフ・ロージー(Joseph Losey)は1976年の映画『 パリの灯は遠く(Monsieur Klein)』でヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件を題材にした作品を監督していて、ユダヤ人が受けた恐怖をアラン・ドロン(Alain FDelon)に演じさせています。2日に満たない時間に13152人のユダヤ人がパリとその周辺で検挙され、生き延びて自由を得られたのは100人に満たなかったそうです。

映画 『 恋(The Go-Between)』で貴族階級の美しい女性を演じたジュリー・クリスティ(Julie Christie)は1965年の映画『 ドクトル・ジバゴ(Doctor Zhivago)』ではテーマ曲の曲名にもなったラーラを演じています。また、身分の低い使用人を演じたアラン・ベイツ(Alan Bates)は1968年の映画『 フィクサー(The Fixer)』の主演男優です。

映画 『 ドクトル・ジバゴ 』 opening credits Theme Music  1965.

下にある映画 『 恋(The Go-Between)』の画像はTSUTAYA-Movieサイトにおける同作品に直接移行いたします。サイト内にはスタッフ・キャスト情報 あらすじ に加えレビュー投稿文も掲載されていますのでご参考になると思います。非常に評価の高いジョセフ・ロージー監督作品ですがレンタルでのお取り扱いはないようです。

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