『追想(Anastasia)』 不器用な大人の愛を描いた名優のふたり。
ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世の末娘アナスタシア(Anastasia)が1917年のロシア革命後、銃殺刑から逃れ、生き延びたという、いわゆる「アナスタシア生存説」を基に描かれた映画が『追想(Anastasia)』です。1956年のアメリカ作品で動画中の設定でも描かれていますが、1920年にベルリンで若い女性が橋から飛び降りようとしたところを警官によって止められたという事実があります。
映画 『追想 (Anastasia)』 予告編 Trailer 1956.
監督はアナトール・リトヴァク(Anatole Litvak)でロシア出身の映画監督です。主演はユル・ブリンナー(Yul Brynner)、アナスタシアにはイングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman)、ほかヘレン・ヘイズ(Helen Hayes)が出演しています。音楽はアルフレッド・ニューマン(Alfred Newman)が担当し、歌詞を書いたのはポール・フランシス・ウェブスター(Paul Francis Webster)です。
映画 『 追想 (Anastasia)』 original sound track 1956.
1950年を最後にハリウッドから遠ざかっていたイングリッド・バーグマンの復帰作であり、この映画『追想(Anastasia)』でアカデミー主演女優賞を受賞しますが授賞式に本人は出席せず、友人であったケーリー・グラント(Cary Grant)が代理に出席してオスカーを受け取っています。
映画 『追想 (Anastasia)』 Opening Theme source 1956.
イングリッド・バーグマンがアメリカで姿を現さなかったのは不倫の上での再婚が理由ですが、1958年のアカデミー賞の授賞式では作品賞のプレゼンターとして出席し、会場にいた来賓者ならびに映画関係者たちからスタンディング・オヴェーションを受けて迎え入れられました。
監督であるアナトール・リトヴァク(Anatole Litvak)は1960年代になるとヨーロッパで映画製作をおこなうようになり、1960年には映画『さよならをもう一度(Goodbye Again / Aimez-vous Brahms?)』を製作、翌年に公開されました。主演にはイヴ・モンタン(Yves Montand)とイングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman)を起用しています。
映画 『 さよならをもう一度 』 予告編 Trailer 1960.
この映画『さよならをもう一度』の動画中、主演のふたりがナイトクラブでお酒を口にするシーンがあります。この場面のエキストラにユル・ブリンナー(Yul Brynner)がいます。
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