『ラブレター（Love Letters）』 映画では使われていないアカデミー歌曲賞受賞作品

映画『ラブレター（Love Letters）』は1945年のアメリカ作品で主演は映画『聖処女（The Song of Bernadette）』でアカデミー主演女優賞を獲得したジェニファ・ジョーンズ（Jennifer Jones）です。

映画『ラブレター』original sound track 1945.

作曲したのはヴィクター・ヤング（Victor Young）で、劇中で用いられた音楽に歌はありません。1944年に映画が完成するとユニバーサル社の意向により歌詞が付けられました。上映の合間、館内でBGMとして流す音楽という初の試みをおこなうためでした。

映画『ラブレター』original sound track   song by Dick Haymes

歌っているのはディック・ヘイムズ（Dick Haymes）という当時の人気歌手で作詞も彼によるものです。ヴィクター・ヤングからの依頼を受けてできあがった名曲です。上映を待つ観客たちがこの歌を口ずさんでいたそうです。

主演のジェニファ・ジョーンズは1943年の映画『聖処女』が本格的なデビュー作品となり、この映画でアカデミー主演女優賞を獲得しました。19世紀、フランスに実在したカトリック教会の聖女ベルナデッタ・スビルーを描いた作品です。

映画『聖処女』original sound track 1943.

翌、1944年には映画『君去りし後（Since You Went Away）』で助演女優賞にノミネートされました。この映画の作曲者はマックス・スタイナー（Max Steiner）です。

映画『君去りし後』original sound track 1944.

1945年の映画『ラブレター』と1946年の『白昼の決闘（Duel in the Sun）』でもアカデミー主演女優賞のノミネートを受けています。『白昼の決闘』の作曲者はディミトリ・ティオムキン（Dimitri Tiomkin）です。

映画『白昼の決闘』original sound track 1946.

9年後の1955年には映画『慕情（Love is a Many-Splendored Thing）』でアカデミー主演女優賞にノミネートされました。

映画『慕情』original source 1955.

1974年の映画『タワーリング・インフェルノ（The Towering Inferno）』が最後の出演作品となり、これ以降まったく出演がありません。2009年12月、老衰で亡くなりました、90歳でした。華麗なる女優人生であったと思います。

映画『タワールング・インフェルノ』original sound track 1974.

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