『街の灯(City Lights)』 無償の愛をそそぐ小さな放浪者
映画『街の灯(City Lights)』は1931年のアメリカ映画でサイレント作品ですが音楽を流して上映された、いわゆるサウンド映画になります。
チャールズ・チャップリン(Sir Charles Spencer Chaplin)が監督、製作、脚本、主演を務め製作期間はじつに3年以上を要しました。
盲目の花売り娘にはスクリーン・テストの結果、「自然に盲目を演じる事ができた」という理由からヴァージニア・チェリル(Virginia Cherrill)を配しました。
音楽を担当したのはアルフレッド・ニューマン(Alfred Newman)でチャップリンが直接、依頼交渉をおこなっています。主題曲にはホセ・パディラ・サンチャス(Jose Padilla Sanchez)作曲の「花売り娘(La Violetera)」が使われました。
映画『街の灯』から「La Violetera」 original sound track 1931年
チャールズ・チャップリンの両親がともにミュージック・ホールの俳優であり、5歳の時、母親の代役で舞台に立っています。その後、母親は職を失い精神疾患により施設に収容されてしまいます。父親とは1歳の時に離婚が原因で生き別れていて、幼少期のチャップリンは貧民院や孤児学校を転々としました。父親はアルコール依存症で死去しています。
1936年の映画『モダン・タイムス(Modern Times)』では自らが作曲した「スマイル(Smile)」をラスト・シーンで使用しています。映画にセリフが録音され、トーキーの時代がはじまったのが1927年ですから、長い年月が過ぎてもチャップリンは無声映画にこだわり続けた事になります。ただし映画『モダン・タイムス』では「ティティナ(Titina)」の曲に合わせて自らが歌っているシーンがあり、非常に効果的に肉声を披露しています。「ティティナ」の作曲者はレオ・ダニデルフ(Leo Daniderff)というフランス人です。
映画『モダン・タイムス』より「Titina」original source 1936年
映画『モダン・タイムス』より「Smile」 original sound track 1936年
1952年には映画『ライム・ライト(Limelight)』を製作し、この中で聴く事ができる「エターナリー(Eternally)」もチャップリン自らによる楽曲になります。
映画『ライム・ライト』より「エターナリー」original sound track 1952年
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