『足ながおじさん（Daddy Long Legs）』影だけのおじさんの足は長く見えた。
動画中の台詞である「ジュリーを迎えに来たおじさんは足が長かったよ！」から無記名で基金や資金援助をおこなう人のことを「足ながおじさん」と呼ぶようになった映画が1955年の『足ながおじさん（Daddy Long Legs）』です。アメリカのミュージカル作品です。
映画 『 足ながおじさん 』 予告編 Trailer 1955.
原作はジーン・ウェブスター（Jean Webster）の同名小説ですが小説の方では「あしながおじさん」とすべて平仮名が使われます。ジーン・ウェブスターはマーク・トウェイン（Mark Twain）の姪の娘にあたります。本名はAlice Jane Chandler Websterといいます。1912年にこの小説「あしながおじさん」を書き上げ、1915年に「続 あしながおじさん」を書いたあと39歳で亡くなりました。
映画 『 足ながおじさん 』 Something’s Gotta Give 1955.
主演したフレッド・アステア（Fred Astaire）は撮影時56歳になっていましたが衰えを全く感じさせない華麗なダンス・シーンを見せてくれています。撮影の途中で愛妻であるポッター夫人に脳腫瘍がみつかり、46歳で急逝しました。フレッド・アステアは降板を思い立つほど悲嘆したそうですが、この映画『足ながおじさん（Daddy Long Legs）』のスタッフ・キャストをはじめ映画関連の友人に支えられてクランク・アップまでプロフェッショナルに徹することができました。
映画 『足ながおじさん』 History of the Beat 1955.
出演は大富豪の足ながおじさんにフレッド・アステア（Fred Astaire）、支援を受ける可憐でダンスが上手な養育院育ちの女の子をレスリー・キャロン（Leslie Caron）が演じています。ほかテリー・ムーアー（Terry Moore）が出演しています。音楽を担当しているのはアルフレッド・ニューマン（Alfred Newman）、ジョニー・マーサー（Johnny Mercer）、アレックス・ノース（Alex North）です。
アレックス・ノース（Alex North）は1955年の映画『アンチエイド（Unchained）』の作曲者であり、のちに映画『ゴースト/ ニューヨークの幻（Ghost）』の主題歌として再利用されています。
映画 『ゴースト / ニューヨークの幻 』 The Righteous Brothers 1990.
ジョニー・マーサー（Johnny Mercer）はスタンダード・ナンバーになった曲の作詞が多く、代表的な作詞に「枯葉（Autumn Leaves）」があります。またヘンリー・マンシーニ（Henry Mancini）作曲の「ムーン・リバー（Moon River）」、1962年の映画『酒とバラの日々（Days of Wine and Roses）』、1963年の映画『シャレード（Charade）』の歌詞もジョニー・マーサーによるものです。
映画 『ティファニーで朝食を』 Opening Theme Music 1961.
映画『酒とバラの日々（Days of Wine and Roses）』Main Theme Music 1962.
映画『シャレード（Charade）』Ending Music 1963.
映画 『足ながおじさん』で使われている楽曲「Dream」はジョニー・マーサーが映画『Her Highness and the Bellboy」のために書いた曲で、この映画のオリジナルではありません。下にリンクされたDreamはThe Pied Pipers and Ernie Felice Quartetによるテイクです。
映画 『足ながおじさん』Dream
映画 『足ながおじさん』Slue foot original sound track 1955.
映画 『足ながおじさん』 History of the Beat original sound track 1955.
動画中で使われている10曲をジョニー・マーサー（Johnny Mercer）が作詞、作曲していてアレックス・ノース（Alex North）はバレエ音楽の作曲を担当しました。
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