『モダン・タイムス(Modern Times)』心やさしい浮浪者の主人公チャーリー最後の作品

公開日:  最終更新日:2022/05/04

チャールズ・チャップリン(Sir Charles Spencer Chaplin)が監督、製作、脚本、そして映画音楽として名曲とされている「スマイル(Smile)」を作曲、使用した『モダン・タイムス(Modern Times)』は1936年公開のアメリカ作品になります。この映画は1934年10月から撮影を開始してクランク・アップしたのが1935年8月ごろですので、映画はサイレントからトーキーの時代に完全に移行しており公開当時の評価は決して良いものではありませんでした。(1927年公開、ワーナー・ブラザーズ製作『ジャズ・シンガー(Jazz Singer)』がトーキーの第1作目とされています。)

映画 『 モダン・タイムス 』 予告編 Trailer 1936.

映画 『 モダン・タイムス 』 Titina Film  1936.

Modern Timesは直訳すれば「現代」となり、人間が機械に操られる文明を揶揄しながら喜劇に仕上げています。この作品の前作が映画『街の灯(City Lights)』になり、次回作が映画『独裁者(The Great Dictator)』になります。映画『モダン・タイムス(Modern Times)』まで主人公は「チャリー」であり、チャーリーの貧しくても苦境を乗り越えていく心優しくせつない喜劇でしたが、この作品を最後に「チャーリー」は旅立ち、2度と戻ってはきませんでした。

映画 『 街の灯 』 予告編 Trailer 1931.

映画『街の灯』と映画『モダン・タイムス』はサイレント映画でBGMのように伴奏を取り入れたサウンド版映画といわれる製作方式ですが『モダン・タイムス』には数か所セリフがあること、そしてチャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)が自身の歌声を使って歌を披露しています。「ティテーナ(Titine)」という曲名で歌詞は全く意味不明な外国語のように歌われています。

映画 『 モダン・タイムス 』 Titine 1936.

「ティティーナ(Titine)」は1917年、フランス人のレオ・ダニデレフ(Léo Daniderff )が作曲したもので、正式な曲名はTitine Je cherche après Titineといいます。映画『モダン・タイムス』に使われたことで有名な楽曲になりました。後年、「モダン・タイムス」という曲名でレコーディングされた事がありますが映画音楽としてはTitineのほうが理解できます。

映画 『 独裁者 』 予告編 Trailer 1940.

映画 『 モダン・タイムス(Modern Times)』は当初、トーキーでの製作も考えたそうですが1つの言語(ここでは英語になります)を主人公チャーリーに話させることである種の集団や団体を批難するパワーが大きくなること、非難する相手が特定しやすくなることを嫌いサイレント方式にしたようです。ただし、チャップリンがトーキに否定的であったのも事実です。

映画 『モダン・タイムス 』スマイル Smile 1936.

音楽を担当したのはアルフレッド・ニューマン(Alfred Newman)で動画中に4回使われている「スマイル(Smile)」はチャールズ・チャップリンによる作曲になります。ただしチャップリンは楽譜を書くことは出来ませんでした。また曲名がSmileとなったのは1954年にナット・キング・コール(Nat King Cole)が歌うために歌詞が付けられた際のタイトルで、この時まで曲名はありませんでした。

映画 『モダン・タイムス 』 Smile Ending Theme Music 1936.

下にある映画『 モダン・タイムス』ポスターはレンタル・サイトのTUTAYAディスカスでこの作品を検索する際に間違えないよう同作品に直接移行いたします。またサイト内には『あらすじ』及び作品情報、スタッフ・キャスト情報が閲覧できます。ユーザー・レビューの募集もおこなっております。ご活用ください。

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Translate »
PAGE TOP ↑