『鉄道員(IL FERROVIERE)』セリフを効果的に挿入したオリジナル音源のさきがけ
イタリア映画『ひまわり(I GIRASOLI)』同様、オリジナル・サウンド・トラックを後世に残したいと思うきっかけを作った曲です。
時にイタリア映画は哀愁を重んじる傑作を世に送り出します。この『鉄道員(IL Ferroviere)』は1956年公開のイタリア映画です。
音楽を担当したのはカルロ・ルスティケッリ(Carlo Rustichelli)というイタリア人で『鉄道員』のあとに映画『刑事(Un maledetto imbroglio)』(1959年)の「死ぬほど愛して(Sinnò me moro)」1963年の『誘惑されて捨てられて(Sedotta e abbandonata)』同年には『ブーベの恋人(La ragazza di Bube)』の作曲をしております。
『鉄道員 lL Ferroviere』 original sound track
サウンド・トラックのレコードにセリフを挿入しており非常に効果的です。セリフ自体につながりはなく、単にお隣の奥様へのあいさつとサイレン、つづく「Dai ragazzi」は「さぁ、みんな,行こう!」です。また、このセリフ入りバージョン以外にオリジナル・サウンド・トラックを聴いたことがありません。
監督・脚本・主演の父親アンドレアを演じたのはピエトロ・ジェルミ(Pietro Germi)という人で「僕の作る映画の音楽は君にまかせたい。」という言葉によって映画の名曲が誕生していきます。
カルロ・ルスティケックは本来、映画音楽専門家ではなかったのです。
1959年の映画『刑事』より「死ぬほど愛して」です。
「アモーレ・アモーレ・アモレミオ(amore mio)」は有名ですね。
『ブーベの恋人』1963年公開 オリジナル・サウンド・トラック
後年にはアラン・ドロン主演『友よ静かに死ね(Le Gang)』の主題曲も作曲しております。
イタリアの地で映画監督と音楽家が偶然出会い、素晴らしい映画音楽を作り出した。名曲だと思います。
下にあるポスターは「TUTAYAディスカス」のレンタルサイトで『鉄道員(ll Ferroviere)』にリンクされており、「関連動画」では動画や予告編を無料で観ることが出来ます。
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