『ブラザー・サン・シスター・ムーン(Brother Sun Sister Moon / Fratello sole,sorella luna)讃美歌に受け継がれた映画音楽

公開日:  最終更新日:2022/10/07

映画『ブラザー・サン・シスター・ムーン(Brother Sun Sister Moon)』は1972年のイタリア・イギリス合作による作品でイタリア語ではFratello sole, sorella lunaといいます。

映画 『ブラザー・サン・シスター・ムーン』 予告編 Trailer 1972.

フランシスコ会の創設者として知られているカトリック修道士、アッシジのフランチェスコの半生を描いた青春映画で宗教的要素を土台に構成されています。アッシジとは列聖場所の地名です。また、主人公の本名はジョヴァンニ・ディ・ピエトロ・ディ・ベルナルドーネ(Giovanni di Pietro di Bernardone)といいます。

映画 『ブラザー・サン・シスター・ムーン』 original sound track 1972.

映画自体に英語版とイタリア語版が存在していて上記の音源は英語版で使われた主題歌です。作詞、作曲ドノヴァン(Donovan Philipsleitch)で歌っているのもドノヴァンです。この映画のために書いた曲です。

映画 『Fratello sole,sorella luna』original sound track 1972.

イタリア語版の主題歌を歌っているのはクラウディオ・バリオーニ(Claudio Baglioni)というイタリアの歌手です。音楽を担当したリズ・オルトラーニ(Riz Ortolani)はドノヴァンの作った曲の編曲を施しイタリア語版の主題歌と劇中のラスト・シーンで聴くことができる讃美歌バージョンを担当したようです。

映画 『 ブラザー・サン・シスター・ムーン 』 opening credits Theme Music  1972.

映画 『 ブラザー・サン・シスター・ムーン 』 Ending  Theme Music  Film  1972.

リズ・オルトラーニは1962年のイタリア映画『世界残酷物語(Mondo Cane / A Dog’s World)』の主題曲「モア/ 心の奥底に(More)」を作曲しアカデミー歌曲賞、およびグラミー賞映画音楽賞でノミネートされています。

映画 『世界残酷物語』original sound track 1962.

監督であるフランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)は1968年の映画『ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)』でシェイクスピアの原作を忠実に製作している反面、ロミオ役にレナード・ホワイティング(Leonard Whiting)、ジュリエット役にはオリヴィア・ハッセー(Olivia Hassey )という当時は無名に近い俳優を起用して徹底した美への追求にこだわりました。

映画 『ロミオとジュリエット』 original sound track 1968. Main Theme

1967年の映画『じゃじゃ馬ならし(The Taming of the Shrew)や1979年の映画『チャンプ(Champ)』もフランコ・ゼフィレッリが監督をしています。

映画 『じゃじゃ馬ならし』 original sound track 1967.

映画 『チャンプ』 original sound track 1979.

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