『シンデレラ姫（Cindrella）』

映画『シンデレラ姫（Cindrella）』は1950年にアメリカで公開され日本では遅れること2年後の1952年に公開されました。1972年にリバイバル上映されるまでタイトルは『シンデレラ姫』であり、その後、ビデオ化、DVD化されるときに『シンデレラ』に統一されています。アメリカのウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作映画で配給はRKOです。

映画 『 シンデレラ 』 予告編 Trailer 1950.

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ（Walt Disney Animation Studios）は1937年に公開された『白雪姫（Snow White and the Seven Dwarfs）』以降ヒット作がなく経営状態が非常に厳しいなかで『シンデレラ姫』の製作に社運を賭けた背景があります。

映画 『 シンデレラ 』 Opening Theme 1950. Marni Nixon

音楽を担当したのはアル・ホフマン（Al Hoffman）、マーク・デイヴィット（Mark David）がおもに作曲を担当し、作詞者としてジェリー・リヴィングストン（Jerry Livingston）が参加しています。オープニング・テーマ曲である「シンデレラ（Cinderella）」を歌っているのはハリウッドの歌姫と呼ばれたマーニ・ニクソン（Marni Nixon）とザ・ジャド・コンロン・コーラス（The Jud Conlon Chorus）です。

映画 『 シンデレラ 』 Bibbidi-Bobbidi-Boo 1950. original source

1952年公開当時のパンフレットによると現在と曲の名称が若干異なります。Bibbide-Bobbidi-Booはひらがな表記で「ビビディ・ボビディ・ブー」です。歌っているのはヴェルナ・フェルトン（Verna Felton）で、この Bibbide-Bobbidi-Boo は意味をもたない呪文の言葉です。

第二次世界大戦前より映画化の構想はあったもののイラストレーターの不足、ウォルト自身のこだわりがあり実際の製作には6年を要しました。書かれたセル画の枚数は150万枚におよびます。（150万枚のセル画すべてを使用したという事ではありません。）

映画 『 シンデレラ 』 So This is Love original source 1950.

So This is Love は当時の日本語タイトルでは「これが恋というもの」となっています。アイリーン・ウッズ（Ilene Woods）とマイク・ダグラス（Mike Douglas）が歌っています。

映画 『シンデレラ姫』はアニメーション作品ですがシンデレラ役のオーディションをおこない16歳であったヘレン・スタンレー（Helen Stanley）という少女がライヴ・アクションをおこなっています。ヘレン・スタンレーの容姿がモデルになったのではありません。手や身体のしぐさを実際におこなってアニメーション化しています。

映画 『 シンデレラ 』 A Dream is wish your heart makes 1950.

A Dream is wish your heart makes は「夢は心の願い」という邦題が付いています。歌っているのはアイリーン・ウッズ（Ilene Woodz）です。彼女は1944年、ラジオ番組「Ilene Woods Show」でデビューしこの映画『シンデレラ姫』の声優が代表作になります。晩年はアルツハイマー型認知症を患いましたがこの「 A Dream is wish your heart makes」を聴くと笑顔をよみがえらせたそうです。

映画 『シンデレラ姫 』 The Work Song 1950.

The Work Songの邦題は「お仕事の歌」といいます。歌っているのはジム・マクドナルド（Jim MacDonald）、ルシル・ウィリアムス（Lucille Williams）、ジューン・サリヴァン（June Sullivan）になります。ジム・マクドナルドは1947年から引退する1977年までミッキー・マウス（Mickey Mouse）の声を担当しました。

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