『哀愁(Waterloo Bridge)』 ヴィヴィアン・リーとロバート・テイラー唯一の共演作
映画『哀愁(Waterloo Bridge)』は1940年のアメリカ作品で1931年に製作された映画『ウォタルウ橋』のリメイクになります。監督はマーヴィン・ルロイ(Mervyn Leroy)、主演、ロバート・テイラー(Robert Taylor)と前年映画『風と共に去りぬ(Gone With the Wind)』でアカデミー主演女優賞を獲得したヴィヴィアン・リー(Vivien Leigh)唯一の共演作になります。
映画『哀愁(Waterloo Bridge)』予告編 Trailer 1940.
スカーレット・オハラという強い女性を演じきったヴィヴィアン・リーが本作品では心情の弱い踊り子を見事に演じています。
映画は1939年9月3日、イギリスがドイツに対し宣戦布告した日の夜から始まります。
映画『哀愁』opeening theme 1940. original source
オープニングのクレジット部に使われた楽曲はチャイコフスキーの「白鳥の湖」を編曲したもので、それに続くアナウンスではイギリスがドイツに宣戦布告した事を述べています。
舞台は第一次世界対戦下のロンドンであり、ロバート・テイラーとヴィヴィアン・リーという超美男美女が演じるロマンスを美しい場面構成、甘い雰囲気で描きだしています。
映画『哀愁』より「別れのワルツ(Auld Lang Syne)」original source
挿入曲として使われた「別れのワルツ(Auld Lang Syne)」はスコットランドの民謡で直訳すると「久しき昔」になります。日本では「蛍の光」です。作曲者は今も不詳であり、この映画のオリジナル・サウンド・トラック盤は製作されませんでした。ハーバート・ストサート(Herbert Stothart)が原曲民謡に加筆しており、劇中ではキャンドル・クラブのダンスシーンで徐々に消されていくロウソクの灯火のなかで流れています。
ロバート・テイラー演じるロイの故郷がスコットランドという設定になっていたための選曲であったようです。この映画『哀愁』でハリウッドでの地位を確固なものにしました。
ヴィヴィアン・リーもロバート・テイラーものちに自身の出演作品の中で1番好きな映画は『哀愁』です、と述べています。
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