『昨日にさようなら（Say Hello To Yesterday）』レナード・ホワイティング最後の作品

公開日：2020/08/07 最終更新日：2020/08/10

映画『昨日にさようなら（Say Hello to Yesterday）』は1970年のアメリカ作品で監督：アルヴィン・ラコフ（Alvin Rakoff）、主演は映画『ロミオとジュリエット（Romeo and Juliet）』のレナード・ホワイティング（Leonard Whiting）とジーン・シモンズ（Jean Simmons）です。

映画『昨日にさようなら』予告編 Trailer 1970.

20歳も年齢が離れている歳上の女性Womanに恋心を抱いてしまったBoy、この男と女のたった10時間で終わる、はかない恋愛ストーリーです。動画中の主人公にネーミングはなくただWomanでありBoyで設定されています。

映画『昨日にさようなら』 opening source~main theme 1970.

男優のレナード・ホワイティングは1968年の映画『ロミオとジュリエット』のロミオ役に大抜擢され一躍、映画界のトップ・スターの仲間入りを果たします。

映画『ロミオとジュリエット』 What is a Youth Leonard Whiting

1969年にはロバート・ショー（Robert Show）が主演した映画『ピサロ将軍（Royal Hunt The Sun）』に出演し『昨日にさようなら』でふたたび主役に抜擢されます。その後、俳優業から遠退き作家を志します。童話作家としてオーディオ・ブックが発売されていた時期があります。

映画『ピサロ将軍』 original sound track 1969.

映画出演は3作品のみで、ほか1994年にフランシス・コッポラ（Francis Ford Coppola）製作のTVムービー『新説フランケンシュタイン / 北極に消えた怪奇人間（Frankensten : The True Story）』ではフランケンシュタイン役で出演しています。このTVムービーの音楽を作曲したのはギル・メレ（Gil Melle）になります。

映画『昨日にさようなら』の音楽を担当したのはリズ・オルトラーニ（Riz Ortolani）で1962年の映画『世界残酷物語（Mondo Cane / A Dog’s World）』の音楽であるMOREと1971年の映画『MADRON』でアカデミー作曲賞にノミネートされています。

映画『世界残酷物語』よりMORE / 心の奥底で　1962.

映画『MADRON 』 Till Love Touches Your Life 1971.

『 MADRON 』はジェリー・ホッパー（Jerry Hopper）監督の最後の作品になります。作詞：アーサー・ハミルトン（Arther Hamilton Stern）、歌っているのはリチャード・ウィリアムス（Richard Williams）です。

『昨日にさようなら（Say Hello to Yesterday）』という映画タイトルはあとから修正された改名で、製作時におけるタイトルはWhatever Happend to Happy Ending？でした。1970年にジーン・シモンズが主演した別の映画『ハッピーエンド / 幸せの彼方に（The Happy Ending）』がアカデミー主演女優賞にノミネートされたことから変更されたそうです。

映画『ハッピーエンド / 幸せの彼方に』 original sound track 1970.

リズ・オルトラーニ（Riz Ortolani）はイタリアの作曲家で前述の映画『世界残酷物語』の挿入曲であるMOREが1963年のグラミー賞インストゥルメンタル賞を受賞しているほかイタリア映画アカデミー（L’Accademia del Cinema Italiano）が主催するイタリア映画における最高の名誉とされるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞（David di Donatello）を２回受賞しています。受賞作品は1985年の映画『卒業パーティ（Festa di Laurea) 』と1986年の映画『クリスマス・プレゼント（Regalo di Natale）』になります。

映画『卒業パーティ（Festa di Laurea) 』 original sound track 1985.