『地獄の黙示録(Apocalypse Now)』 ベトナム戦争の狂気と騎行

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世界の映画祭で31にも及ぶ賞にノミネートされ、そのうち20の賞を獲得したフランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督による戦争映画で1979年のアメリカ作品になります。

映画『地獄の黙示録』 予告編 Trailer 1979.

原作はジョセフ・コンラッド(Joseph Conrad)が1902年に出版した「闇の奥」という小説で原題では“Heart of Darkness”になります。舞台はコンゴですが映画では植民地政策をベトナム戦争に置き換えて描きました。撮影はフィリピンの密林でおこなわれています。

映画『地獄の黙示録』より“The End” song by Doors

ベトナムのジャングルを背景にした映像から、ヘリコプターの羽の響きの不気味さを重ねているオープニング曲はアメリカのロック・バンドであるドアーズの「ジ・エンド( The End)」という曲です。

音楽を担当したのは監督の父親であるカーマイン・コッポラ(Carmine Coppola)で1974年の映画『ゴッドファーザーPartⅡ(GOD FATHER PARTⅡ)』で主題曲を作曲しアカデミー作曲賞を受賞しました。監督であるフランシス・フォード・コッポラも作品賞、監督賞を受賞しており、同一映画における親子受賞はこの“God Father PartⅡ”のみになります。(2020年時点)

映画『ゴッドファザーPartⅡ』 original sound track 1974.

ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner)の「ワルキューレの騎行(Die Walkure)が使われているシーンは、単にサーフィンがしたいという理由だけで早朝から奇襲攻撃をおこなう無差別殺害部分の狂気を表現する曲として用いられました。

映画『地獄の黙示録』 original sound track 1979. “Die Walkure”

この映画は当初、ジョージ・ルーカス(George Lucas)が制作する予定でしたが、ベトナム戦争を批難する内容になってしまうこと、また映画『スター・ウォーズ(Star Wars:Episode Ⅳ A New Hope)』の製作に入ってしまった事からフランシス・コッポラに譲りました。

1980年のアカデミー作品賞はダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman)とメリル・ストリープ(Meryl Streep)が共演した『クレイマー、クレイマー(Kramer vs. Kramer)』でした。

映画『クレイマー、クレイマー』 original sound track 1979.

下にある映画『地獄の黙示録』ポスターはレンタル・サイトのTUTATAディスカスでこの作品を検索する際に間違えないよう同作品に直接移行いたします。ご活用ください。

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