『女はそれを我慢できない(The Girl Can’t Help It)』

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1950年代、マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)同様、ブロンド・ヘアーのセックス・シンボルとなったジェーン・マンスフィールド(Jayne Mansfield)の初の主演作品が『女はそれを我慢できない(The Girl Can’t Help It)』です。1956年のアメリカ作品です。

映画 『 女はそれを我慢できない 』 予告編 Trailer 1956.

監督はフランク・タシュリン(Frank Tashlin)で1948年の映画『腰抜け二挺拳銃(The Paleface)』の執筆者(脚本にも参加している)でもあります。主題歌が「ボタンとリボン(Buttons and Bows)」で作詞:レイ・エヴァンス(Ray Evans)、作曲:ジェイ・リヴィングストン(Jay Livingston)です。

映画『 腰抜け二挺拳銃 』 Buttons and Bows 1948. original source

音楽を担当したのはライオネル・ニューマン(Lionel Newman)で元々の映画タイトルは『ド・レ・ミ』でしたが、劇中でも登場するロックン・ロールの創始者のひとりであるリトル・リチャード(Little Richard)の曲名 The Girl Can’t Help Itに変更されました。

映画 『 女はそれを我慢できない 』 The Girl Can’t Help It 1948.

映画タイトルの「女はそれを我慢できない」の意味は「炊事や洗濯などの家事仕事をさせてもらえないことに女は我慢できない」です。1950年代にはスクリュー・ボール・コメディーという映画ジャンルが存在していて「男女が喧嘩をしながら恋に落ちていくラブ・ストーリー」の構成をとっています。ヘイズ・コードを強く意識せざるをえない時代でした。

映画 『女はそれを我慢できない』 Be-Bop-A-Lula 1956.

挿入歌Be-Bop-A-Lulaはジーン・ヴィンセントのデビュー・レコードのB面からヒットした曲です。当時のクレジットではGene Vincent & His Blue Capsになっています。

映画 『女はそれを我慢できない』 Twenty Flight Rock 1956.

挿入歌 Twenty Flight Rock はエディ・コクラン(Eddie Cochran)のソロ・デビュー曲で動画ではテレビのブラウン管の中で登場し演奏します。このシーンは当初エルビス・プレスリーにオファーしましたがギャランティーが合わず変更しています。

映画 『女はそれを我慢できない』 Cry Me a River 1956.

挿入歌 Cry Me a River は作詞、作曲:アーサー・ハミルトン(Arthur Hamilton)、歌はジュリー・ロンドン(Julie London)です。ジュリー・ロンドンはナイト・クラブで歌っていた歌手で、この Cry Me a River がヒットしスターの仲間入りを果たしました。

主演女優のジェーン・マンスフィールド(Jayne Mansfield)が活躍できた期間は長くはありません。映画館のキャンディーの売り子から始まりブロードウェイ・ミュージカルに出演し1959年以降は低予算のヨーロッパ映画に多数出演しています。同時期にマリリン・モンローが同じ路線で活躍していたこと、さらにヨーロッパには名女優のソフィア・ローレン(Sophia Loren)の存在があったことが彼女の活躍の場所を少なくしたといえるでしょう。

この映画『女はそれを我慢できない』の最大の功績は1950年代のロックンロールを映画という手法で鑑賞することができたことにあります。とくにビートルズ(The Beatles)のメンバーたちは強く影響を受けていてリトル・リチャードの復帰コンサート(1962年)の前座を務めています。

ジェーン・マンスフィールドは1967年6月29日未明、自動車運転中に前を走っていた大型トレーラが急減速したため衝突、頭部が潰れてしまい即死しました。34歳でした。

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