『荒野の決闘(My Darling Clementine)』 いとしのクレメンタイン
映画『荒野の決闘(My Darling Clementine)』はアメリカ西部で実際におきたアープ兄弟とクラントン一家のOK牧場での対決を映画化した作品で1946年に制作されました。
監督は『駅馬車(Stagecoach 公開 1939.)』のジョン・フォード(John Ford)で実在のガンマン、ワイアット・アープ本人に逢って当時の場景を聞きだしています。
映画『荒野の決闘』予告編 Trailer 1946.
原作名「WYATT EARP FRONTIER MARSHAL」は過去に2度映画化されていて、この第3作目は1939年に公開されたもののリメイクになります。ただ映画の構成を西部劇の決闘重視ではなく登場人物象に比重を持たせていて抒情的な造りに変えています。
映画『荒野の決闘』Henry Fonda as Wyatt Earp 1946.
映画『荒野の決闘』original source 1946. (SMEにより日本国内でのみブロック中)
音楽を担当したのは20世紀FOXのファンファーレを作曲したアルフレッド・ニューマン(Alfred Newman)で主題歌の邦題は「いとしのクレメンタイン(My Darling Clementine)」といいます。タイトル・バックからエンディングまで全編で巧みに使われています。もともとは民謡でありオリジナル・サウンド・トラック盤は製作されませんでした。
アルフレッド・ニューマンは1931年にチャールズ・チャップリン(Sir Charles Spencer Chaplin)から映画『街の灯(City Light)』で使われる楽曲の編曲を依頼されています。作曲者はホセ・パディラ・サンチェス(Jose Padilla Sanchez)です。
映画『街の灯』original sound track 1931.
同じく1931年に映画『街の風景(Street Scene)』を作曲、この作品がトーキー最初の劇音楽とされています。
映画『街の風景』original sound track 1931.
1944年には映画『聖処女(The song of Bernadetta)』で3回目のアカデミー賞を受賞しています。生涯で255本もの映画を手掛け45回のアカデミー賞ノミネート、そのうち9回もの受賞者がアルフレッド・ニューマンという映画音楽史最大の功労者なのです。
映画『聖処女』original source 1944.
映画『慕情(Love is a many-Splendored Thing)公開:1955年』の音楽も担当していてクレジットされていますが作曲者はサミー・フェイン(Sammy Fain)になります。
映画『慕情』original sound track 1955年
1970年公開の映画『大空港(Airport)』の主題曲を完成させると同年、2月17日、69歳で亡くなりました。
映画『大空港』original sound track 1970.
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