『太陽はひとりぼっち(L’eclisse/The Eclipse)』心の断絶を表現する「蝕」という文字
映画『太陽はひとりぼっち(仏:L’eclisse/ 英:The Eclipse)は1962年のイタリア・フランス合作作品でミケランジェロ・アントニオーニ(Michelangelo Antonioni)監督が作成した「愛の不毛三部作」の第3作目にあたります。
主題曲の作曲者はジョヴァンニ・フスコ(Giovanni Fusco)です。映画ではオープニングのタイトル・バックでミーナ・マッツィーニ(Mina Mazzini)が歌っていますがフェイドアウトしています。
映画 『太陽はひとりぼっち』 予告編 Trailer 1962.
主演女優は3作品ともモニカ・ヴィッティ(Monica Vitti)で1995年、第52回ヴェネツィア国際映画祭において栄誉金獅子賞を授与されました。相手役男優がアラン・ドロン(Alain Delon)であったことから配給会社が「太陽」を映画名に使用したようです。L’eclisseを直訳すると日蝕の蝕になります。
映画『太陽はひとりぼっち』 original sound track 1962.
「愛の不毛三部作」は1960年の映画『情事(L’avventura)』から始まり、公開当時は物語が完結しない作風から非難する観客も多かったようです。ストーリーの放棄的構成にこだわりました。音楽を担当したのは同じくジョヴァンニ・フスコです。
映画『情事』 original sound track 1960.
翌、1961年には映画『夜(La notte)』を製作しました。音楽はジョルジオ・ガスリーニ(Giiorgio Gaslini)が作曲しています。
映画『夜』 original sound track 1961.
映画『太陽はひとりぼっち』は人の心の断絶を表現するために無人の情景を重複させていて、この重複が「蝕」というタイトルに繋がっています。イタリア国内よりも海外において評価が高く、主演がアラン・ドロンであったことから日本では大ヒットしました。
主題歌を歌ったミーナ・マッツィーニはミーナ(Mina)という名で活躍したイタリアのボーカリストで本名はAnna Maria Mazziniです。映画の主題歌はこのL’eclisseのみです。
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