『天使の詩(Incompreso)』 カセットテープに残された亡き母のもとへ
映画『天使の詩(Incompreso)』は1966年のイタリア映画で母を亡くした8歳と4歳の兄弟の葛藤を描いています。主人公の兄を演じたステファノ・コラグランデ(Stefano Colagrande)は当時10歳でした。この映画以外に出演作は全くありません。
映画『 天使の詩 』 日本語字幕 予告編
数千人もの子役主演オーディションをおこなったのですが結局、たまたま街で見かけたステファノ・コラグランデが最もふさわしいと感じ彼の両親を説得、出演の許可を取り付けましたが、おそらく「今回のみ」という条件があったようです。
映画『天使の詩』 original sound track 1966.
音楽はフィオレンツォ・カルピ(Fiorenzo Carpi)が作曲し、オリジナル音源に台詞を挿入させたものがオリジナル・サウンド・トラック盤になりますが主題曲ではありません。この楽曲はまだ弟に母の死を伝えられない仲の良い兄弟が自転車で庭園を走り廻るシーンに使われています。
映画『 天使の詩 』 Film 1966.
映画『天使の詩』 original sound track 1966.
監督は映画『ブーベの恋人(La ragazza di Bube)』や『ミラノの恋人(Delitto d’amote)』のルイジ・コメンチーニ(Luigi Comencini)です。
たまたま見つけたカセット・テープレコーダーに亡き母の声を聞くシーンは現代のドラマや映画でもリメイクされています。
映画『ブーベの恋人』 original sound track 1963.
映画『ミラノの恋人』 original sound track 1974.
音楽を担当したフィオレンツォ・カルピはこの映画『天使の詩』の前に1960年、映画『地下鉄のザジ(Zazie Dans le Metro)』と1962年にはブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)主演映画『私生活(Vie Orivee/A Very Private Affair)』を作曲しています。
映画『地下鉄のザジ』 original sound track 1960.
映画『私生活』 original sound track 1962.
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