『 アンナ（Anna）』

製作者であるプロデューサーのディノ・デ・ラウレンティス（Dino De Laurentiis）が妻である女優のシルヴァーナ・マンガーノ（Silvana Mangano）を主演に起用した映画『 アンナ（Anna）』は1951年のイタリア・フランス合作作品です。監督はアルベルト・ラットゥアーダ（Albert Lattuada）、音楽担当はニーノ・ロータ（Nino Rota）です。

映画 『 アンナ 』 original source  1951.  El Negro zumbón

主題歌「アンナ」は作詞 フランチェスコ・ジョルダーノ（Francesco Giordano）、作曲 ロマン・ヴァトロ（Roman Vatro）で曲名は「エル・ネグロ・スンボン（El Negro zumbón）といいます。動画ではシルヴァーナ・マンガーノ（Silvana Mangano）が歌いながら踊っていますが吹き替えで、実際に歌っているのはフロ・サンドンス（Flo SAndon’s）というイタリアの歌手です。

映画『 アンナ 』 1951. El Negro zumbón

シルヴァーナ・マンガーノ（Silvana Mangano）は1946年にミス・ローマに選ばれたことがきっかけとなり俳優になります。1948年の映画『 にがい米（Riso amaro）』では主演に等しい役で出演し注目されるようになりました。

映画 『 にがい米 』 original source 1948.

1988年の映画 『 ニュー・シネマ・パラダイス（Nuovo Cinema Paradiso）』の中でも動画が使われており、火事で燃えてしまった劇場が再建され、初のキス・シーンを映し出すパートとして用いられています。これ以外にもシルヴァーナ・マンガーノが出演した1954年の映画『 ユリシーズ（Ulisse）』や同年の『 マンボ（Mambo）』の動画も使用されています。

映画 『 マンボ 』 original source 1954.

映画 『 ユリシーズ 』opening credit 1954.

映画 『 アンナ 』に使われたEl Negro zumbónはブラジル北部地方の民謡だったらしくボサノヴァとサンバを融合させているバイヨンというダンスだそうです。ブラジル北東部からリオに来たルイス・ゴンザーガ（Luiz Gonzaga）が広めたそうで現在の評価はバイオーンの王者と言われています。

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