『先生のお気に入り(Teacher’s Pet)』 歌手から女優への道を確立させたDoris Day

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映画『先生のお気に入り(Teacher’s Pet)』は1958年製作のアメリカ作品で監督はジョージ・シートン(George Seatom)、主演はクラーク・ゲーブル(Clark Gable)とドリス・デイ(Doris Day)の初共演になります。

映画 『先生のお気に入り』 予告編 Trailer 1968.

俳優として晩年になっていたクラーク・ゲーブルの出演作の中では最高傑作といわれています。またドリス・デイを女優として確立させることを目的に製作された映画であるとも言われていて映画内でドリス・デイの歌うシーンはありません。

映画 『先生のお気に入り』 original sound track 1958.

音楽を担当したのはロイ・ウェッブ(Roy Webb)ですが、このTeacher’s Petの作詞、作曲者はジョー・ルービン(Joe Lubin)です。

ドリス・デイの本名はDoris Mary Ann Kappelhoffといい、バレリーナになることを夢見ていましたが15歳の時、列車事故により大腿骨を負傷してしまい断念しました。1945年に「センチメンタル・ジャーニー(Sentimental Journey)」をヒットさせ歌手として成功します。1946年公開の映画『センチメンタル・ジャーニー(Sentimental Journey)』では非常に重要な曲として使われていますがドリス・デイは出演していません。

映画 『センチメンタル・ジャーニー』 original source 1946.

映画 『センチメンタル・ジャーニー』 original sound track 1946.

1948年に映画『洋上のロマンス(Romsnce on the High Seas)』で女優デビューすると評価も良く、1950年には主題曲も大ヒットした映画『二人でお茶を(Tea of Two)』に出演し歌手としても女優としても成功します。

映画 『洋上のロマンス』 original sound track 1948.

映画 『二人でお茶を』 original sound track 1950.

1956年にはアルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)監督作品『知りすぎていた男(The Man Who Knew Too Much)』に出演、挿入歌「ケ・セラ・セラ(Que Sera Sera)」を歌いアカデミー歌曲賞を受賞しました。この受賞が最初で最後になります。

映画 『知りすぎていた男』 より Que Sera Sera 1956.

常に映画と音楽を重ね合わせていたドリス・デイのイメージから音楽を外そうとした作品がこの映画『先生のお気に入り』になりますが、結局、Teacher’s Petも不滅の映画音楽となっています。

ドリス・デイは1968年に映画界を引退、以降は動物愛護に力をそそいできました。2019年5月、肺炎により死去。97歳でした。

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