『ぼくの伯父さん(Mon Oncle)』あの偉大なコメディアンたちの私は伯父ではなく甥っ子なのです。
フランスにジャック・タチ(Jacques Tati)という映画作家がいました。ハリウッド映画で例えるならばチャールズ・チャップリン(Sir Charles Spencer Chaplin)も脚本、製作、主演を自らおこなう映画作家であったと言えるでしょう。映画『ぼくの伯父さん(Mon Oncle)』は1958年のフランス作品で脚本、製作、主演はジャック・タチ(Jacques Tati)です。フランス・コメディー映画になります。
映画 『 ぼくの伯父さん 』 予告編 Trailer 1958.
映画『ぼくの伯父さん(Mon Oncle)』は第31回アカデミー賞、外国語賞受賞、カンヌ映画祭審査員賞受賞作品です。音楽を担当したのはアラン・ロマン(Alain Romans)とフランク・バルチェッリーニ(Franck Barcellini)です。主題曲の『ぼくの伯父さん(Mon Oncle)」の作曲者はアラン・ロマンでピアノとチェンバロ(パープシコード)を融合させています。
映画 『ぼくの伯父さん』Mon Oncle original sound track 1958.
ジャック・タチ(Jacques Tati)は1936年の映画『左側に気をつけろ(Soigne ton gauche)』において脚本と主演のボクサー役を担当しました。この作品の監督はルネ・クレマン(Rene Clement)です。
映画 『 左側に気をつけろ 』 original sound track 1936.
本格的な長編映画の製作は1949年の『のんき大将脱線の巻(Jour de fête)』というコメディー作品です。公開当初はモノクロ映画として上映されましたが製作当初からトムソン・カラー方式というものを採用していてフランス初の長編色彩映画になっています。1995年にご子息により復元されています。
映画 『のんき大将脱線の巻 』 original sound track 1949.
映画 『のんき大将脱線の巻 』 予告編 Mono Trailer 1949.
映画 『のんき大将脱線の巻 』 予告編 Color Trailer 1949.
続く長編作品の第2作目は1953年の映画『 ぼくの伯父さんの休暇(Les Vacances de Moncieur)』で、日本での公開は『ぼくの伯父さん(Mon Oncle)』が先になります。映画の内容に関連性はありませんが、キャラクターが同じで続編というスタイルをとっています。こちらはモノクロ作品で色彩映画ではありません。
映画 『ぼくの伯父さんの休暇 』 original sound track 1953.
フランス映画界では唯一無二の喜劇王であったジャック・タチ(Jacques Tati)は1959年、アカデミー賞の授賞式に参加するためアメリカに渡ります。この時「もし会えるのならばマック・セネットに会いたい。」と言い、これを聞いたマック・セネットは養老院生活の場からサイレント映画の名優たち、バスター・キートン(Buster Keaton)、ハロルド・ロイド(Harold Lloyd)、スタン・ローレル(Stan Laurel)に連絡をしてジャック・タチの訪問を歓迎しました。
マック・セネット(Mack Sennett)はチャールズ・チャップリン(Sir Charles Spencer Chaplin)を初めて映画に出演させたプロデューサーであり、生涯にわたり700本以上をプロデュース、350本以上に出演した人物です。
映画 『ぼくの伯父さん』Mon Oncle original sound track 1958.
アカデミー賞授賞式のスピーチでジャック・タチは「もし、ハリウッドであれほどたくさんの面白い映画を作っていなかったら、今夜私はここにいないでしょう。あの偉大なコメディアンたちの私は伯父ではなく甥っ子なのです。」と述べました。あの偉大なコメディアンたちとはマック・セネットをはじめバスター・キートン、ハロルド・ロイド、スタン・ローレル、すでに他界していたオリヴァー・ハーディー(Oliver Hardy)のことです。
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