『ライム・ライト(Limelight)』21年の時空を超える輝き
チャールズ・チャップリン(Sir Charles Spencer Chaplin)監督・主演の『ライム・ライト(Limelight)』は1952年のアメリカ映画です。しかし、アメリカでの初公開は1972年、アカデミー作曲賞受賞は21年後の1973年でした。
チャップリンはイギリス生まれで国籍もイギリスですが、この『ライム・ライト』はアメリカ作品です。主題曲の邦題は「テリーのテーマ」と付けられていますが曲名はエターナリー(Eternally)といいます。
チャップリン作曲『ライムライト』主題曲「エターナリー」original sound track
チャップリン自身は楽譜を起こすことが出来なかったため、彼が口ずさんだメロディーをレイ・ラッシュ(Ray Rasch)という人が楽譜にし編曲をしました。撮影場所はイギリスで、チャップリンが初めて素顔を出した長編映画でもあります。
ロンドンでのプレミア公開に向かう途中、アメリカ政府から国外追放処分を受け、1972年のアカデミー名誉賞受賞まで渡米記録がありません。
この映画には無声映画時代のライバルであったバスター・キートン(Buster Keaton)も出演しています。
チャールズ・チャップリンの映画の特徴である喜劇の中にメッセージ性を加味した作品であり、また主題曲の「エターナリー(Eternally)」も優しさの中に哀愁を帯びた音楽となっていて、まさに名曲です。
1965年の映画『ドクトル・ジバゴ(Doctor Zhivago)』の主演ドクターの奥さんを演じたのはチャップリンの娘であるジェラルディン・チャップリン(Geraldine Chaplin)です。
映画 『ドクトル・ジバゴ 』 original sound track 1965.
TUTAYAディスカスで『ライムライト』はレンタルできますがサイト内の「関連動画」で予告編が見つけられませんでした。
『ライム・ライト』予告編
チャップリンに20年もの不遇の時間を与えてしまったのは映画『エデンの東(East of Eden)』のエリア・カザン(Elia Kazan)監督です。自己保身のためでした。ですがこの20年の歳月があったからこそ1972年、アカデミー名誉賞の授賞時にあれだけのスタンディング・オベーションが湧きあがったのではないかと思うのです。
1972年 アカデミー賞 名誉賞を受賞するチャールズ・チャップリン
映画 『エデンの東 』 original sound track 1955.
この『ライムライト』のオリジナル・サウンド・トラックレコードは1972年当時に発売されたもので録音が修正されているようです。1951年当時の音源を下にリンクしておきました。違いがお解りになると思います。
『ライムライト』より「エターナリー」 Ver1951
映画 『 ライムライト 』Ending Scene 1952.
下の『ライムライト』ポスターはTUTAYAディスカスでレンタルされる時に間違えないようにリンクされております。
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