『ダーティハリー(Dirty Harry)』B+B=AAA

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1968年から1974年にかけてサンフランシスコ市内で発生した無差別殺人事件「ゾディアック事件(Zodiac Killer)」をヒントに製作されたものが映画『ダーティハリー(Dirty Harry)』になります。1971年のアメリカ作品で事件真っただ中で公開されたことになります。「ゾディアック事件」はマスコミや警察に対して大量の犯行声明文を送り付けるいわゆる「劇場型犯罪」であり現在まで未解決のままになっています。

サンフランシスコ市警察本部捜査課ハリー・キャラバン刑事のニック・ネームがダーティハリー(Dirty Harry)で彼が殺人鬼スコルピオンと闘っていく内容の第1作目からシリーズ化されて『ダーティハリー5』まで製作されました。

映画 『ダーティハリー』 予告編 Trailer 1971.

監督であるドン・シーゲル(Donald Siegel)はこの『ダーティハリー』のヒット作を作り上げるまでは名前は知られていましたが評価は低く、決められた低予算内で映画を作り上げてしまう監督として知られているだけでした。しかし1発撮りの技術は素晴らしく見事であると、この作品『ダーティハリー』の主演であるクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)は述べています。

製作に入る前に主演としてオファーする予定だった俳優はフランク・シナトラ(Francis Albert Sinatra)であり脚本もシナトラが主演であることを想定して書き上げられました。その後、ジョン・ウェイン(John Wayne)にも断られ、イタリアで制作されていた西部劇でのみ名声があったクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)が主演することになりました。この結果、クリント・イーストウッドは世界的大スターになったのです。出来上がった映画『ダーティハリー』を観たジョン・ウェインは自分の決断を後悔したそうです。

映画 『ダーティハリー』 original sound track 1971.

音楽を担当したのはアルゼンチン出身の作曲家ラロ・シフリン(Lalo Schifrin)でダイナミックな楽曲を作ることで有名です。映画音楽ではありませんが1966年に始まったアメリカ・テレビドラマ「スパイ大作戦(Mission:Impossible)」のテーマ曲はラロ・シフリンが作曲しています。これがのちにトム・クルーズ(Tom Cruise)主演の映画『ミッション・インポッシブル( Mission:Impossible )へと繋がっていきます。

テレビ・ドラマ『スパイ大作戦(Mission:Impossible)』 1966.

映画 『ミッション・インポッシブル』 original sound track 1996.

1973年に公開されたブルース・リー(Bruce Lee)主演の映画『燃えよドラゴン(Enter The Dragon)』1968年にスティーブ・マックイーン(Terence Steven McQueen)主演の映画『ブリット(Bullitt)』の音楽もラロ・シフリンが作曲しました。

映画 『燃えよドラゴン』 original sound track 1973.

映画 『 ブリット 』 original source 1968.

クリント・イーストウッドは1959年から1965年まで長い期間放送されていたアメリカ・テレビドラマの西部劇「ローハイド(Rawhide)」に第1期から最後のシーズン8まで出演していました。テレビ俳優からハリウッドでも特別な存在になっていった映画人であると言えるでしょう。テレビ・ドラマ「ローハイド」のメインテーマの作詞はネッド・ワシントン(Ned Washington)、作曲ディミトリ・ティオムキン(Dimitri Tiomkin)、歌はフランキー・レイン(Frankie Laine)になります。映画音楽ではありませんが重要な楽曲であると思いますのでご紹介致します。

テレビ・ドラマ「 ローハイド(Rowhide)」 Main Theme 1959.

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